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【19歳女性職人にインタビュー】職人になりたい女性の心を掴むキーアイテムは、TikTok!

栃木県那須塩原市で即戦力となる職人を育成する「職人道場」です。
未経験の職人の方や多能工を目指す方に、考え抜かれたカリキュラム、研修の場を提供しています。

職人道場では、様々な職種のスキルを活かして現場でマルチに活躍する「多能工」の育成に力を入れています。職人道場から派生して誕生した多能工集団チームArusでは、一戸建ての新築内装工事でクロスや左官の仕事を請け負ったり、マンションのリフォームでの内装工事を全て引き受けるなど、多くの依頼をいただいています。

その多能工集団のArusですが、メンバーの中には19歳の女性がいます。

初音さんと言う女性職人で、6月で多能工の仕事を始めて1年になる彼女は、現在現場の第一線で活躍しております。

本日は、初音さんに多能工の職人の仕事でのやりがいや目標などをインタビューしました。また、周囲の同世代の職人に対する考え方も聞きました。職人になりたい女性が少しずつ増加傾向にある昨今、女性職人の採用を考えている企業様にも見ていただきたい内容です。

仕事は楽しい。1年間を通して、もっと技術を学びたいと思った。

職人になりたい女性

最近は左官とクロスの現場によく出ています。数でいうと、クロスの現場よりも左官の方が多いですね。左官では細かいところを任せてもらえるようになり、小さいコテで壁の隅の方を塗るなどの作業もやることが増えました。まだまだ完全に仕事を任せてもらえているわけではなくて、繊細な技術が必要になる箇所は先輩にやっていただくことの方が多いです。

徐々にそういった緻密な作業が必要になる箇所を任せてもらうことも増えてきたのですが、まだまだ時間がかかっているので、そこが課題です。新築一戸建ての現場で階段の壁を塗るとき、手すり部分の金具の周りを塗る作業があったのですが、先輩だと難なくできる場所も、私がやると時間がかかってしまうので、悔しいんです。

それに壁はただ塗ればいいわけではなくて、全体の模様や質感も大切にしなければいけません。塗っている最中に障害物があるとパターンが崩れることもあるので、どうやって綺麗に見えるように塗るか、ということも考える必要があるので、もっと努力して上達したいです。

今一番面白い作業は、塗装をしているときとそれが仕上がったときですね。最初のうちは塗装中も頭の中でいろんなことを考えてしまっていたのですが、何回も現場での経験を積んでいくと、塗っている最中は頭よりも先に体が動くようになりました。無我夢中でやっています。

じゃあ頭を全く使わないのかと言われるとそんなことはなくて、むしろ以前よりは考えて仕事を取り組むようになりました。やっていくうちに「いかに手数を減らして綺麗に仕上げるか」ということを考えるようになったんです。少しずつですが効率の良い仕事ができるようになっています。

最初のうちは、どうしても細かいところを何度も気にしてしまって、何度も同じところを触っていました。塗装するときにコテを2回動かせばいいところを4回動かしていたり。下地のこすりと言われる作業でもこだわりすぎて時間がかなりかかっていたんです。でも、現場に出る回数が増えたり、先輩の仕事を見ているうちに、加減や塩梅のようなものがわかってきて。手数はかなり減らせてきているかなと思っています。

職人になりたい女性の採用・定着には先輩のサポートも大事!

職人になりたい女性

今は一人暮らしです。会社が一人暮らしの初期費用を負担してくれて、家賃も半分負担してくれます。元々は母の友人の繋がりからいまの会社に入社したのですが、この通り研修ができるので基礎知識は理解できましたし、社員も優しい方ばかりです。

他の班の応援に行っても、現場だと女性職人は私だけだったりするのですが、それでもみなさん気さくに話しかけてくださいますし、リラックスして仕事に取り組むことができるので感謝しています。Arusの先輩の存在も大きいですね。本当に優しくて、私がたまに朝早くてボーッとしていたり、元気がないときに「最近どう?」「大丈夫?」ってこっそり話しかけてくださるんです。話も面白くて、チームの雰囲気を守ってくれてます。

10代後半。同世代は職人の仕事を知らない人が多い。職人になりたい女性にリーチするには

職人になりたい女性

同世代では、こうやって職人の話をする友人はあまりいません。私の周りには同世代の職人さんは少ないですし、職人になりたい、という女性も少ないです。そもそも職人の仕事を知らない方が多い印象です。

私も多能工になるまで、左官もクロスも知りませんでした。塗装屋は聞いたことがありましたが、具体的な仕事内容までは知りませんでした。入社の話が来て初めて「クロス」をグーグルで調べて知ったくらい、遠い存在だったんです。そこで初めて壁には壁紙というものが貼ってあるということも知ったくらいだったので。

でも、TikTokでたまに作業着の方が映っているのを見かけることはありますよ。TikTokって、フォローしていなくても、おすすめのアカウントが勝手に出てくるんです。大体、小中高生〜20代前半がユーザーとしては多いそうで、ほとんどが暇つぶしに音楽に合わせて踊る動画なのですが、その中で「左官の塗り方」の動画をTikTokに上げてる方がいました。

流れてくる動画は見るようにしているので、私だけじゃなくて私の友達もその左官の動画を観ていました。その友達は「職人って何やるの?クロスってなに?左官って何?」とよく聞いてくる子だったのですが、それを見て仕事の内容を少し理解できたそうです。こうやって宣伝するのも面白いですよね。

職人になりたい女性や若者がいないのではなくて、そもそも職人の仕事を理解していないだけなのかもしれません。そういった仕事をあまり目にする機会がないので、TikTokなどで仕事の内容を具体的に見ることができれば、「面白そう!」となるかもしれません。

同じSNSでいうとインスタグラムは、すでに職人になりたいと思っている人がハッシュタグで検索すれば色々出てくるとは思います。でもどうしてもそうやって調べるっていうアクションが必要。TikTokの方が仕事の内容を知ってもらう上では有効的だと思いますよ。特に職人になりたい女性を探すならなおさら!

私自身、自分の仕事が好きで楽しいからオススメしたいですし、職人になりたい女性が増えるといいなって思っています。女の子って手先が器用な子が多いので、細かい作業とか、ものづくりとかに興味がある方がいれば、職人としては絶対にやっていけると思います。男性女性にかかわらず。Arusのように、チームを作りたいですね。同世代のチームとか。

目標は一人で現場を任されること。

今の目標は、一人で現場に行くことができるようになることです。職人道場の研修でもそうだったのですが、「この作業ができるようになったら合格」という風にArusでは自分の技術をみえる化できるように工夫されています。イメージとしては階段のようなものですね。少しずつ技術を習得していって、その度に一段ずつ上がっていく。

当然、仕事の幅が広がれば給料も増えます。

今の会社では「ここまでできれば月給5000円昇給」とか評価査定が明確なんですね。1人で現場に行けるようになるまでにクリアしないといけない項目もしっかり分かるようになっています。給料が増えるのは当然嬉しいですし、やっぱり一人で現場に立って見たいので、私に設けられた項目を全てできるようにコツコツやっています。

職人になりたい女性

いかがでしたでしょうか。

初音さんのインタビューをしてみて感じたのは、若い世代は職人の仕事をしたくないのではなく、仕事の内容を知らないから興味がないケースが多いということでした。TikTokなどを駆使して情報を発信することで、若者が職人の仕事を身近な存在として認識すれば、職人になりたい女性、職人になりたい若者がこれから増えていくかもしれません。

>>職人研修を検討の企業様はこちらからお問い合わせください。

この記事の作成者 職人道場運営責任者 本井 武

「職人不足の時代に、技術を未来へ繋ぐために」

建設業界は今、深刻な人材不足に直面しています。このままでは、長年受け継がれてきた職人の技術や、業界を支えてきた技術会社が消えてしまうかもしれません。私たちは、職人不足の課題に正面から向き合い、企業の未来を守るために職人道場を広める活動を続けています。単なる研修ではなく、職人の魂を継承し、企業の経営を支えるための取り組みです。

日々の営業活動の中で、社長の皆様が抱える不安や悩みに寄り添い、最適な提案をお届けしたい。そして、ただ職人を育てるのではなく、会社の未来を創る力を共に育みたい。日本の建設業を支えてきた技術を、次の世代へ。共にこの業界の未来を守り、職人不足を乗り越えていきませんか?私たちは、建設業の未来のために、共に戦い続けます。

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