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外国人の仕事ぶりがこれからの日本人を変える。

栃木県那須塩原市で建設業の「新人育成」、即戦力職人を育成している職人道場です。

幅広い業種にて研修を提供し、それぞれ考え抜かれたカリキュラムで未経験の方、多能工を目指す方、日本に来たばかりの外国人社員さんなど、徹底指導しています!

 

本日、お話ししたいのは外国人社員さんと、日本人職人の関係についてです。

職人道場では、多くの外国人社員さんにご利用頂いております。外国人社員さんは日本語がわからない中でも真摯に仕事に取り組む方が多く、卒業後も即戦力として活躍されている、という話をよくお伺いします。

 

そして、最近明らかになったのは、その仕事ぶりを見て影響を受ける若手の日本人の職人が増えている、ということです。具体的にどんなことが起っているのか弊社取締役の田中に話を聞きました。

 

職人道場に来るか、現場にいるか、その1ヶ月で大きな差ができる。

インタビュアー(以下:イ):職人道場をご利用いただいた企業のインタビューで、外国人社員さんの仕事ぶりを見て日本人職人さんが影響を受けているという話を聞きました。

 

田中:そのようですね。職人道場を利用して学ぶことと、現場で先輩の手元作業をサポートするということでは身に付く技術の濃度が全く違います。ほぼ同時期に入社した外国人社員さんとの力の差がどんどん出ていくので、それを見て感情を動かされたのではないか、と思います。

 

職人道場を始めた時にまず明らかになったのは、日本人の若い子は職人道場に行きたがらないということでした。彼女や友達がいるから、1ヶ月も離れ離れになるのは嫌だ、だから現場に残るというケースが多かったんです。

 

でも、同時期に入社した外国人社員さんは違います。日本に来たらまず研修で技術を学び、その後すぐ壁を塗っている。でも日本人の若手は掃除しかできない。それで心が動いて「道場に行きたい」という若手職人が増えているのだそうです。

建設業の新人教育、外国人育成は職人道場

「日本人だから」はもう通用しなくなっている。

イ:差ができたことが悔しい、と感じられているのでしょうか。

田中:そうですね。正直に海外から来た人に負けたくないという気持ちもあるんだと思います。

実際に外国人の方が日本で生活する上では物理的な障害がいくつもあります。免許も取れませんし、永住権もない。日本人の方が優遇されています。

でも、私が思うのは、その問題がクリアになったらどうするのかということです。もし外国人の方が免許も永住権も入手できるようになった時、日本人はどうするのでしょうか。懸命に働いて積極的に技術を身に付けたいと学ぶ人のほうがぐんぐん成長して、その差は開くばかりです。

 

イ:でも、現実に4月から制度が変わりましたよね。

田中:そうです。人種や国境という境目がなくなりつつあるんです。IT業界なんてその最たる例ではないでしょうか。インドがものすごい勢いで成長している。外国人の方が日本人よりも高給、なんてことも珍しくありません。

建設業で言えば、まだ日本人の方が技術はあります。しかし、日本で働く外国人社員さんはどんどんそこから技術を学んでいきますよね。そのまま10年が経った時、互いにどうなるのか。

 

イ:どんどん外国人社員さんも力をつけていきそうですよね。

田中:そうなります。本来、人種なんてものは関係ないはずなんです。日本人だって、日本に住んでいて日本語が使えるという、外国人の方と比べて少しだけフライングスタートができている、というだけです。

外国人の方は日本に定着したいのならば語学や文化を学ばないといけません。しかし10年もあれば同じステージに立てます。

 

職人研修 多能工 外国人教育

技術だけでなく、人間的な付加価値を持った職人になることが大切。

イ:日本人と外国人の方の距離が埋まっていく、ということですね。

田中:そうです。だから日本人は、そのアドバンテージを活かして、違うステージでの職人にならないといけないんです。今までは作業ができていればよかった。でもこれからはそうじゃありません。

日本人でも、付加価値をつけないといけない時代になっていると感じます。人間力、営業力、対話力など、アドバンテージを活かしていけるフィールドに立つこと。そこに気づいて働くかどうかが大切なんだと思います。

 

イ:道場ではそういった気づきを得ることができるのでしょうか?

田中:私たち世代は特に感じると思いますし、感じる必要があると思います。道場に来ている若い世代の子達は外国人に対して偏見があまりありません。全員がフラットなんです。

私たち世代、私より上の世代の人達はわりと外国人に慣れていない傾向があるのだと思います。

 

イ:日本人と外国人の若者たちが同じ空間で研修を受けていて、トラブルになったことなどはないのですか?

田中:ありません。ここでは皆がフラットですから。技術の世界では言葉の理解、というよりも身体に染み込ませる、身体で覚える、ということが必要なんです。技術だけで競うことになると、言語は関係ありません。

壁を塗る、となると器用や不器用など感覚の問題ですから、技術レベルで差がでるケースはあります。ベトナムの子が日本人の子よりも先のステップに行くこともあります。同じ日本人だと「悔しい」という感情は芽生えないようですが、日本人は外国人の社員さんに負けると悔しい、と思うようです。

今後、現場でも同じことが起きるんじゃないかと私は考えています。ある種、職人道場という場所はこれからの日本の縮図なのかもしれません。

人手不足 多能工育成 外国人育成

イ:「外国から来たのに俺よりもカリキュラムが進んでいる」、というフラストレーションは確かにあるかもしれませんね。それでも寮にもどるとまたフラットな人間関係なのですか?

田中:フラットですね。仲良くやっています。

 

人種関係なく、優秀な若手にどんどんチャンスを与えていってほしい。

イ:若者にとってはSNSが今や生活の一部ですもんね。海外の情報も身近に感じるからこそ、考え方が変わっているのかもしれません。外国人と一緒に生活するのは嫌だ、みたいに年上の世代が若手のチャンスを奪うことが起きてしまうともったいないですよね。

 

田中:そうですね。そこに立ち向かうべき問題はまだ残されています。偏見があると現場でも外国人社員さんに酷い扱いをしてしまう可能性があります。

日本人は褒めるけど外国人は違う扱いをする。そうなると外国人のモチベーションは下がっていく一方で何もいいことはありません。人種関係なく、同じように人材として見られるかどうかが大切になってきます。

若手の職人も、職人道場でそういったリアルを目の当たりにしているので、外国人社員さんの働きぶりは今後日本人に対してかなりの影響を及ぼしていくだろうな、と私は思います。

 

イ:それをいい影響にして、日本人と外国人と切磋琢磨していく世の中にしたいですね!インタビューは以上です。ありがとうございました。

 

いかがでしたでしょうか。
この先、今以上に海外との障壁は低いものになっていくかもしれません。

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