現場の利益より人材育成が優先!?超重要、新人教育の注意点とは
栃木県那須塩原市で建設会社様向けに、即戦力となる職人を育成する場を提供している職人道場です。
未経験の方や多能工を目指す方に、幅広い業種の人材育成に特化した研修場を提供しています!
職人道場は自社の新人教育制度として求人や会社のホームページなどにも掲載することができます。
ここのところクロス職人の職人不足についてよく「頼めるクロス屋さんを探している」という声を耳にします。特にリフォーム会社さんや、施工管理も行う設計・デザイン事務所などです。
職人道場ではそのような企業から「自社で内製化したい」と、研修を受けに来られる方も沢山いらっしゃいます。
例えばクロスのカリキュラムを卒業すると、一部屋一人で貼れるようになるのでしょうか。
常務の田中に聞きます。
職人道場のクロスのカリキュラムは、卒業後1人で貼れるようになる!?
インタビュアー(以下:イ):初めに聞きたいのが、職人道場でクロスのカリキュラムを終えた社員は、どのくらいのレベルまで成長することが期待できるのでしょうか?みなさん特にクロス職人さんの不足に困っていますよね。
田中:そうですね。クロスを貼るということだけで言えば、1部屋を全て任せるレベルまでは成長するのではないでしょうか。しかし現場経験が浅いですので、親方が付いて見てあげる必要はあります。でも基礎的な知識は身についた状態なので基本はできていると思います。
ただ、戻ってきた社員に対する親方の教育の点では最近職人道場から誕生した多能工集団「Arus」での実践を見て考えるところがありました。
職人道場発、多能工集団Arusで垣間見た教育の落とし穴
田中:まだ実験の段階なのですが、この1ヶ月間でArusで2現場の工事を請け負いました。
新築、戸建ての内装塗り壁を行った現場です。
1現場目は「目標15人工」で終わらせる予定が結果「28人工」かかり、
2現場目は「目標20人工」で終わらせる予定が結果「15人工」で終わりました。
イ:1回目と2回目の現場で掛かっている人工が全く違いますね!
田中:そうなんです。2現場目では極力削りました。1人のリーダーに対して4人の新人をつけたのですが、無茶でしたね。普通の企業は数字が逆で、4人のベテランに対して1人の新人をつけるんです。これはさすがに厳しかった。
それで、道場から帰ってきた新人をどのように育てるべきなのか、ということを考えたんですね。まず、企業が優先すべきなのは「お金」です。現場で利益を出すこと。1回目の現場では、「人を育てること」と「利益を出すこと」が逆転してしまいました。それで目標の人工をかなりオーバーしてしまったんです。
イ:ということは、利益が出なかった、ということですか?
田中:1回目の現場では、教育の為に利益を度外視してしまう結果になりました。これっておかしいですよね。本来であれば、利益を出しながらその範囲内で教育しないといけない。利益を度外視すれば、教育はいくらでもできますが、それでは経営は成り立たちません。
例えば、この現場で5万円の利益を残すのか、2万円の利益を残すのか。その利益幅について考えながら教育をするのはいいと思います。利益が出ていますから。しかし10万円の損失になるのはダメです。教育をする上で大事なのは、損益分岐点をプラスにした上で、その利益をいくら新人に使えるか、ということです。
イ:利益を出した上で、その分をいかに新人教育に充てられるかということが大切、ということですね。
田中:そうですね。職人道場から現場に帰ってきた新人の職人に、掃除、下地や養生をやらせれば利益は出ますよね。仕上げは先輩職人がやればいいですから。でも、それって教育にはなっていない。
丁寧な教育は、利益をいくら新人に投資するかだと思っています。3ヶ月くらいの計画性を持って、次の現場は塗らせてみようとか、そういう話ができるようになるのが大切なんじゃないかと考えるようになりました。
企業側は、利益と教育の優先順位を逆転させないこと
イ:その教育のカリキュラムを親方が毎回考えていく必要がある、ということですよね。
田中:そこなのです。利益を出しながらどう教育するかを親方が考えるべきなのかもしれません。利益と教育は逆転してはならない。ついつい「仕方ないだろう」と利益を度外視して教育を優先してしまいそうになるのですが、そこは経営陣が強く意識する必要があると思います。
イ:では利益の次に大事なのは何ですか?
田中:2つだけなんです。お金と教育。この順番を逆転させてはいけないというだけなんです。プラスの状態で新人にどれだけ使えるかということ。マイナスにはさせてはいけない。マイナスになると、新人のモチベーションも下がるし、社員全員が自信を失います。
そうなると、「新人がいるとマイナスになる」という考えに戻ってしまう。無理矢理でもプラスにして勢いをつけないと、会社全体にとって良くないんです。Arusでも、今後は気をつけていかないといけない問題だな、と痛感しました。
イ:その点でも、Arusの今後に注目ですね!ありがとうございました。
いかがでしたでしょうか?
今までは親方の背中を見て新人が育つと言われていた状況から一変しつつあります。今後はいかに親方が新人教育をできるか、考える必要があります。
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