超老舗左官工事会社、19歳2名の新人教育。技術だけでなくマナーも大事。
栃木県那須塩原市で建設会社様向けに、即戦力となる職人を育成する場を提供している職人道場です。
未経験の方や多能工を目指す方に、幅広い業種の人材育成に特化した研修場を提供しています!
職人道場は自社の新人教育制度として求人や会社のホームページなどにも掲載することができます。
今回お話を伺ったのは大正11年から左官の事業を手掛ける株式会社浪花組の工事部 工事長、向峰さんです。浪花組は国立競技場など知名度ある建物を東京だけでも50〜60棟も手掛けています。
先日は2名の職人さんが左官のカリキュラムで道場を卒業されました。
■達成感を感じられるようになり仕事への考え方が変わった
インタビュアー(以下、イ):職人道場に送り出してくださった2名の職人さんはどういった方だったのですか?
向峰さん:入社して4ヶ月も経たない新人の二2人です。2人共19歳です。
職人道場の方々が会社で説明会をやってくれて、本社から利用を打診されたのでお願いしました。
イ:「職人さんの育成」という話を聞いた時、どのように思いましたか?
向峰さん:正直1ヶ月では基礎が身につくとは思わなかったです。どう言う流れで教育するのか、ある程度まではできるだろうけど、とは思いました。
2人が帰ってきて感じたのは仕上げ仕事とかに特化して教えるのにはいい場所かもしれないと。カリキュラムの内容は企業ごとに合わせてくれるので、最初の段階で「1ヶ月でどうなって欲しい」というのを送り出す側がしっかり考えたほうが良いと思いますね。
イ:帰ってきたお2人に何か変化を感じましたか?
向峰さん:19歳という若さもあり1ヶ月の研修で中身が全て変わるとは思いませんが、仕事に対する考え方は多少変わったと思います。
イ:それは例えばどんな所ですか?
向峰さん:仕事に対する達成感を持てるようになったのかなというのはあります。職人道場って細かいカリキュラムを一つづつクリアしていくじゃないですか。そういう達成感を感じられるようになったようですね。
■自分が教わってきていないから、教えるのは難しい
イ:研修に行く前の、お2人の作業内容というのはどんなことだったのですか?
向峰さん:入ったばっかりってほとんどのことをやらせられないから、掃除したり、プライマー塗ったりとか、雑仕事がメインになりますよね。今もやってはいますが、時間があればちょっとずつ仕事を任せています。
職人道場の方々が言うのは、道場では作業の流れを知ることができると。だから今の雑仕事にも意味があることがわかる、と言うか。だから帰ってきたときに一つ一つの作業にモチベーションを持てる。
全部が全部理解できているかと言うとそういうわけではありませんが、本人が考えるようにはなったと思います。わからないことがあれば聞いてくるようになりました。
イ:向峰さんのお立場から、「職人に教える」ということをどのように捉えていますか?
向峰さん:難しいですよ。特に左官って感覚的な部分が多い。手順を教えられても作業のクオリティについては数をこなして手の感覚で身につけないといけない。その感覚は教えられない。ある程度のアドバイスはできるんですが、難しいと思います。
最初って自分が教わった通りに教えるんですよね。でも教わったことってない。見て盗むのがほとんど。自分が任せられても上手く行かないことはある。私はその時どうすればいいか考えながらやっていましたが、本人が早く一人前になりたければ先輩の作業を見て盗むはずなんです。時代は変わってきているけど。根本は変わらないと思います。教える側よりも教えられる側が本気になる必要がある。
しかし、そのためにもこちらが彼らを本気にさせる必要もあると感じています。
■技術だけでなくマナーも大事。親方を付けずに現場を納められた
イ:お2人が職人道場での研修を終えて、売上や出来高に変化はありましたか?
向峰さん:今思えば、耐火被覆という駐車場などでむき出しになっている棉のようなものがあって、それはコテ塗りで施工するんです。それは厚みを確保することが大切なのですが、この前現場に道場の卒業生1人と実習生1人のペアで行ってもらったんです。1週間行かせて、特に問題がなかったので安心したのですが、恐らくそれは道場の研修を経験していなかったら実現していなかっただろうと思います。
イ:それは技術的にですか?
向峰さん:トータルで、ですね。親方を付けずに現場に行くにはマナーが大事なので、そういう所が身についたのかなと思います。そういう意味では私の手間は少しずつですが減っていますね。
私が現場に行けば、正直その現場も半分の日数で終わっていたと思います。しかしその間他の現場には行けませんからね!そう考えるとうまく現場を回せるようになってきてはいます。彼らができる仕事の種類は限られているけれど、あとは仕事をこなして経験を積んでいくことですね。
イ:お話の通り、現場で求められるのは決して技術だけではありませんよね。マナーは大前提だと思います。
最後に、今後も若い人材を採用していきたいとお考えですか?
向峰さん:そうですね。若さが一番だと思います。年配の技術者の方もいますが、若い人の体力には敵わない。時代が変わってきているので今まで通りの教え方では続かないというのも実感しています。
今後入ってくる新人も、本人次第で職人道場に送り出すことも考えたいと思っています。
インタビューにお答えいただきありがとうございました!
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