辞めて欲しくない人が辞める理由:田中取締役が語る

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これまで
「新人の職人が定着しない理由」
「昔堅気の職人さんが辞めていく理由」
とフォーカスしてまいりましたが、今回は社長の右腕となる幹部、会社にとって”辞めて欲しくない人”が辞める理由について弊社取締役 田中に取材し深掘りしてまいります。

■辞めて欲しくない人が辞めていってしまうのはそこに自分の未来が見えないから
インタビュアー(以下、イ):田中さん、会社を辞めていく人の中でも「辞めて欲しくない人」が辞めてしまったという話もありますよね。
「辞めて欲しくない人」ということは、右腕のような仕事のできる人なんだと思うのですが、そういう人が退職を決意する時ってどんな理由があるのでしょうか。
田中:例えば「やりたいことが出来ました」というのも、ひとつの辞める理由ですよね。
自分の目標、目的を達成して次のやりたいことが見えた。それは素晴らしいことです。
次の自分の目標が、今いる会社の目指すところは違うと気が付いて辞めていくということはあると思います。会社と自分の方向性が異なる場合ですね。
イ:言われてみると確かに、自分が次にどういうキャリアを積んでいけるかが見えないとモチベーションを保ちづらいですね。
田中:そうですよね。他に何が考えられると思いますか?
イ:病気や親の介護など働けなくなるのも理由の一つでしょうか。あとは労働環境など…。こうして考えていくとステップアップするという以外にも、理由は色々ありそうですね。
田中:理由には「前向きな理由」と「後ろ向きな理由」とがありますね。
しかし、私はしっかり未来が見えていれば、会社や周りの人と一緒にやっていけるはずだと思っています。

■辞めて欲しくない幹部が辞めるとき、その理由
田中:従業員の一人が辞めてしまうのと、幹部のメンバーが辞めるのとでは、理由が大きく異なってきます。
従業員の人が辞める時というのは「待遇が悪い」「給料が少ない」「休みが少ない」「忙しい」とか会社への不平・不満や愚痴、その延長線上に「辞める」という選択があるケースは多いかと思います。
でも、幹部の人間が辞めるというのは、突き詰めていくとそこにある本質が見えてきます。
イ: 右腕の方には辞めて欲しくないですし、会社にとってはとてつもない出来事ですよね。
田中:共通して言えるのは「本人が決められるかどうか」、これです。
ちゃんと自分の意思で「自分はこの会社でやっていく!」と決められるかどうか。ここが定着率に大きく影響します。
特に建設業は何となくで入って来ている人も多い業界なので、幹部であっても辞めるということが起こりやすいのだと思います。
何となく身近に会社があったからと入って、その流れのままそれなりにキャリアアップして今に至るという人はとても多いです。
この方々は、必ずどこかで決める時がきます。
この会社でやっていくのか、別の場所を探すのか。
■その場を濁して決めさせない経営者
田中:この会社でやっていくかどうかを決めないまま中にいると、会社に対する不満がでてきます。
会社と一体になって「当事者」にならない限り、不平不満はいつでも「会社のせい」になってしまいます。
幹部のように辞めて欲しくない人なら尚更決めてもらうべきだと思っています。
イ:でも経営者の視点で考えると、それってなかなか向き合いづらいですよね。
それをもし問いかけたら、もしかしたら辞めるっていう選択をされるかもしれないわけですから…。
田中:そう。決められて出ていかれたら困るから、そこを濁すんです。
辞めて欲しくないから、賞与を支給したりして、なあなあにして先延ばしにする。
でも本来はそこに「人生」がある。「幹部の人生」があるんです。

■「決めた」人は自分の人生と会社がリンクしている
田中:この会社でやっていくと決めるということは、幹部の人生と会社がちゃんとリンクしているということだと思っています。
自分の人生と会社が一緒に歩んでくれていると思えるのは、この会社でやるんだ!と自分が決めているからです。
決まっていれば、自分が当事者になって、この会社でどうやったら人生豊かにできるだろうかと考える。
同じ課題にぶつかったときに、自分のチャレンジと捉えるか、会社への不満になるか、この差は大きいです。
実は、給料を上げるのも人生を豊かにするのも全部自分なんです。
それを自分の仕事だと思えるか、ここら辺のベクトルが大事かなと思っています。
イ:そういう意識を持ってもらうのも、前回言っていた「対話」に繋がっていきますよね。
職人道場の説明会では、今回の話のような状況から変わっていった会社の話なども聞けるのでしょうか?
田中:はい。もちろん、私たちが見てきた様々な建設業の事例をお話できます。
いかがでしたでしょうか。
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この記事の作成者 職人道場運営責任者 本井 武

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