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年代別で指導法はここまで違う!講師・長口に聞く、若い世代の職人育成論


栃木県那須塩原市で建設業の新人育成、即戦力職人を育成している職人道場です。

幅広い業種にて研修を提供し、それぞれ考え抜かれたカリキュラムで未経験の方、多能工を目指す方、日本に来たばかりの外国人社員さんなど、徹底指導しています!

今まで多数の職人を育成する中で、若い職人には世代ごとに共通する特有のポイントがあることがわかってきました。

今回は職人道場を代表するベテラン講師である長口修子にインタビューを行い、その真相に迫ります!

(※あくまで「年代別の傾向」です。人それぞれ異なりますので職人道場では個性を活かす指導を大切にしています。)

外国人技能実習生、多能工、建設業の職人育成は職人道場

■20代は誰かに構ってほしい傾向

インタビュアー(以下、イ):若い職人さんを育成するにあたって世代ごとに共通する特有のポイントとは、何なのでしょうか?

長口:今の若い方には、周囲に構ってほしいという方が多いです。 今の20代後半くらいまでの人達は「自分を見てほしい」という方が多いと感じます。講師から積極的にコミュニケーションをとらないと作業をやらなくなってしまうこともあるので注意して観察しています。

イ:作業をやらなくなるというのは、どういうことですか?

長口:飽きてしまうんですよ。飽きるとフラフラし始めます。でも講師がずっと横にいると、集中して仕事をするんですね。「そろそろ彼ももうちょっと頑張らないとな」と思う時は、その方にずっと付きっきりになることもあります。

そういう時は「今日私は彼に付くので、他の講師も彼を見てあげてください」と情報共有します。そうするといつもより頑張るんですよ。「出来るんじゃない!最初からやろうよ!」と(笑)。  自分が見られていないと、飽きてしまうんですね。「認めてほしい」という気持ちが強いんだと思います。

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■背景にある学校教育の影響

イ:それはなぜなのでしょうか?

長口:20代後半くらいまでの世代は、今まで個として認められてきた経験が少ないからではないかと思います。比べられて育っていないんですよね。「全員いいね」と、順番を付けたがらない教育を受けた世代なんです。「あなたは一番です」という教育を受けてきていないので、「あなたが一番すごいじゃない!」と褒めても、「えっ、そうですか?」と。

20代の方たちはきっと褒めてもらいたいんだと思いますよ。そういった傾向があるかどうかは、最初の入校時にだいたいわかりますね。そこで「こう指導していこう」と講師で話し合います。

■10代は構い過ぎるとNG、30代は優等生志向の傾向が

イ:それは高校を卒業してすぐに入校する18歳の方たちも同じでしょうか?

長口:いえ、18歳の方たちは逆ですね。仕事を与えられるとちゃんとやります。ですので逆に、あまり構い過ぎないようにしています。一方で、21歳以降の方たちは構ってほしいんだろうなと感じることが多いですね。

イ:30代になるとどういった傾向がありますか?

長口:30代は優等生を目指す傾向が強いですね。何かを尋ねた時にも教科書通りの100点の回答をします。

イ:世代ごとに幼少期からの学校教育がその後の人生に大きく影響していると感じるお話ですね。

長口:はい。指導していて「あ、また同じ傾向だ」と感じるのはやはり同じ年代の方が多いですね。21歳〜20代後半は構って欲しいタイプの人が多いといいましたが、その中にも褒められたい方とただ構ってほしい方と2通りあります。

とにかく何に対しても、誰かに見ててもらいたいんですね。私は見回ることが多いのですが、時折1人にずっと付きっきりになると嬉しそうにしていたりします。

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■「顔つきが変わった!」卒業時に社長さんも驚く

イ:そういった「構ってほしい」という世代の方へ、会社で社長さんや先輩はどう接したら良いのでしょうか?

長口:やっぱり積極的にコミュニケーションをとってほしいですね。先日入校した方の中に、「社長から行けと言われたので入校しました」と、当初はそれほどやる気が見られなかった研修生がいました。でも喋っていると、とても素直な子なんです。

名前を呼ばれると嬉しそうにするので、講師で「たまに彼に声をかけよう」と情報共有をしました。講師が順に彼に声をかけに行くので、「なんか、みんな俺のところに来るなあ」と言っていて(笑)。結果、卒業式までに彼が一番大きく変わりましたね。

イ:それって、その研修生の人生そのものを変えていますよね。職人道場では技術面の教育だけでなく、身近な存在では壊せないその人の殻を取り払っているんですね。

長口:その瞬間が面白いですよね。物事の捉え方や、考え方から変わります。だから職人道場から帰ってきた時に、社長さん達は「顔や目つきが変わった」「言うことが変わった」などと驚かれるんです。

■問いかけによって育まれる多角的な考え方

イ:めざましい変化が起こるのは、どのような指導をしているからなのでしょうか?

長口:私は本人の思っていることを、様々な立場や角度から考えさせるように指導します。「ここから見たらこう見えるよね」と。「じゃあ、なんでここから見たのかな?」「この見方はできなかった?」と問いかけていきます。

その人がその立ち位置から物事を見た理由って、絶対にあるんですよ。その方が自分が楽だったからとか、こっちだと手間がかかるからとか。「でも自分の体調がいい時なら、ここからも見られるんじゃない?」と、問いかけて考えさせていくのです。

私は方法しか伝えていないんですね。いろんな選び方や選択肢を見つける方法です。考えはその人自身の考えなんだけれども、「見方を変えなさい」ということを伝えているんです。

道場を卒業して会社に帰ってからも、悔しい思いをすることだって絶対にあるんですよ。だけどそういう気持ちになっていたのは、例えば別のことで忙しくて心が狭くなっていたとか、余裕がなくなっていたとか、必ず原因があるんです。

同じ人でも、別のところに立てば絶対に違う風に見えるんですよ。そういう「選択肢を広く持ちなさい」と道場では教えています。

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■職人道場で見つかる、一人一人の“共に”

イ:皆さんその話を理解して卒業しますか?

長口:皆さん一人一人違うので、伝え方も変わります。だから入校時に「あなたの“共に” は何ですか?」という問いを投げかけています。「この1ヶ月の間に基礎知識や実技はもちろん、あなたたち一人一人の“共に”を見つけて下さい」と話します。

外国人社員さんにとっては「日本人と仲良くしたい」「日本語を覚えたい」などです。日本人であれば「外国人社員さんが苦手だから慣れたい」とか「仕事をできるようになりたい」「一緒に学ぶ仲間が“共に”です」とか、皆さんそれぞれの“共に”があります。

それを毎回聞いて「じゃあなぜそう思ったのかな?」と、彼らの中のマインドマップを作ってあげるんです。でも文章に起こして「これがあなたです」ではなくて、その時その時に向き合って答えてあげるんですね。すると「そうか、そういう風に見えるのか」と、自分自身で考えるようになっていくんです。

■学びとはコミュニケーションそのもの

長口:何かが足りない場合も、講師から「足りない」とは言わないんですよ。「これが足りないかもしれないね」「もしかしたらこれかもしれないね」と語りかけます。自分で考えさせて、実践してみる時間を作っているのです。

数週間実践した後に「やってみた?」「結果はどうだった?」と尋ねます。すると「やったらこうだったんですよ」と答えてくれるので、「じゃあもう1つのアイデアもやってみたら?」と次の行動を促します。

学びというのはコミュニケーションです。実践を促し「やってみようかな」という気持ちにさせてあげて、「どうだった?」と尋ねます。すると「これをやりなさい」と言わなくても、自分自身で考えて動けるようになるのです。行動に移しやすいよう、難しいことは言わず、選択肢の中には簡単にできることも必ず入れます。そして「何かやってみようよ」「実践してどうだったか教えて」とコミュニケーションをとるのです。

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■大切なのは自分に矢印を向けて、想い続けること

イ:職人道場では答えを教えるのではなく、答えを見つけるのはその人自身なのですね!

長口:与えられることに慣れてしまっていては、自分で深く考えることがありません。「自分の感じることは、良いことも悪いことも自分のせいなんだよ」と、卒業式に毎回話しています。「なんで?」と聞かれたら、「良いことも悪いことも、誰かのせいではありません。まず自分に矢印を向けなさい」という話をして、いつも送り出しているのです。

イ:若い世代の職人が成長し成功するために、大切なことは何でしょうか?

長口:成功する人というのは諦めない人です。一つのことを諦めずに想い続けてずっとやっていれば絶対に出来るようになります。それは1年後かもしれないし、3ヶ月後かもしれません。

大切なのは、ずっと想うこと。ずっと続けることです。まずは実践しなければ、結果もありませんし、輝きません。本当に成功したければ、実践していくことです。例えば「車がほしい」とずっと想っていれば、「お金を貯めよう」とか「車を探しに行こう」とか、行動に移せます。だから一番大切なのは、想い続けることですね!

 

 

職人道場は技術だけを学ぶ学校ではありません。職人さん一人一人と真摯に向き合い、考え方や生き方にまで大きな変化をもたらします。

職人道場を卒業した職人さん達は、会社へ帰って即戦力として活躍します。その変化に他の社員も心を動かされ、会社全体が変わっていきます。

職人さんの育成をお考えの方は、職人道場へお気軽にお問い合わせ下さい!

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