職人道場から誕生!多能工集団チームArus(アルス)とは?
人口減少時代、そして新築ではなく改修、リフォームの時代
分業から集約化へと建設業界が変化しています。
職人不足が深刻化し、特定の工程だけではなく様々な作業を一人で行える「多能工」職人がもとめられています。「自社でも育てたい」という声が聞かれますが、現実にはなかなか実現されていないのが現状です。
今回ご紹介する「多能工集団チームArus(アルス)」は明るい業界の未来をつくる為に職人道場から生まれました。「多能工集団チームArus(アルス)」とはどのようにして誕生したのか、職人を目指したい人・育てたい企業さま必見です
多能工集団チームArusの成り立ち
インタビュアー(以下:イ):いま「多能工」が求められているとよく耳にします。その一方で、実際に多能工を養成できている企業はほぼ見かけないというお話も聞きますが、職人道場から「チームArsu」どうやって立ち上げられたのでしょう?
田中(常務取締役):元々はメガステップ(職人道場を運営する職人会社)に左官チームと防水チームが存在していました。そこから職人道場を使って多能工化しようと試みましたが、職人の専門職としてのこだわり、例えば「左官屋は左官しかやらない」という意識があるのでなかなか進まなかったのです。
従来とは違う職域を広げることに対する抵抗感と不安が根強くあることを感じました。でも、その枠を壊さないかぎり何も変わりません。職人道場の導入企業様にも「これからは多能工です。分業ではなく集約です。」とお話していますし、これまでもずっと言い続けてきたのですが、職域を広げるモデルがないためにどの企業様でも実践できずにいました。
その現状を変えるために「それならまず自分たちでやろうか!」と職人道場の中で立ち上がりました。そこに偶然ちょうど人が集まってきた形です。はつねちゃん、けいすけくん、たかしくん、じゅんさん、たけるさん。私たちが実現したい「多能工」を目指していくチームが自然と出来上がったのです。
「多能工集団チームArus」の誕生
イ:はつねさんは全くの業界未経験者だと伺ったのですが、職人の女性はまだまだ少数だと思います。どういった経緯で加わったのでしょうか?
田中:じゅんさんがクロス職人をやっていた時に、「職人になりたい」と手伝いに来ていた子がはつねちゃんです。そのタイミングが、丁度じゅんさんが個人事業主をやめてメガステップの社員になるというタイミングでした。
イ:絶好のタイミングだったのですね!
田中:はつねちゃんには入社する段階で業界の仕組みや、これから多能工になるんだよ、という話をし、了解した上で「入ります」と言ってくれました。
「多能工」を育成するArusのカリキュラム
イ:チームArusでは今、クロスのカリキュラムを受けているのですよね。
田中:9月はそうですね。10月からはまた新しくクロスの職人さんにも入ってもらおうと考えています。
イ:クロスなら経験者のじゅんさんは講師になれるわけですね!
またこれまでは左官の研修も受けてきたそうですが、例えばじゅんさんはすでに個人事業主としてクロス職人をやってきていて、新しく別の職種を学ぶことに抵抗はなかったのでしょうか?一から習っていくことになりますよね。
田中:入社時点で最初から決めていましたからね!
他の職種を学ぶというのは一からのスタートですが、経験者はやはり初心者と比べると優れている部分も多いですし、一つの職種を極めていると横展開しやすい。変化への不安や苦手意識もあるかもしれませんが、そこを乗り越えて職人さんは皆多能工になったらいいと思っています。
そしてその基礎となる技術が短期間でスムーズに習得できるのがこの職人道場です。最近では地方からも「協力会社を集めるので説明会を開催して欲しい」という依頼が相次いでいます。
「多能工」をまさに今自分たちで実践しているからこそ見えてきた話もお伝えすることができます。ぜひ気軽に相談して欲しいですね。
ありがとうございました!
今回ご紹介した多能工集団チームArusの様子はYoutubeで発信中です!
随時アップしていますのでぜひチェックしてください!